「事故起きたら死ぬ」伊方&川内原発のお粗末すぎる避難計画 via 女性自身

「ここでの暮らしは、つねに不安がつきまとう。原発で事故が起きたら、逃げ場がありませんから」

と話すのは、佐多岬半島(愛媛県伊方町)の先端近くに住む平岡綾子さん(仮名・43)。伊方原発は、すぐそばを国内最大級の中央構造線断層帯(活断 層)が通っている。4月に起きた熊本地震に誘発されて、伊方付近の断層が動く可能性も指摘されている。また南にある南海トラフで地震が起きると、最大で 43万人以上の死者数になる可能性も……(内閣府試算)。

「伊方原発は、佐多岬半島という日本一細長い半島の付け根にあるんです。だから、伊方原発から西に住む半島の住民(4,906人)は、原発事故が起きたら原発の前を通って東に避難するしかありません。でも放射能漏れしている原発の前を通って逃げるなんて不可能です」

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避難訓練にも参加した国道九四フェリーの広報担当者にも尋ねた。

「放射能漏れがなければフェリーは出せますけどね。当社も、船員の人命を守らねばなりませんから、(放射能漏れが)あった場合は対応できるかむずかしいですね」

昨年の避難訓練では、ヘリを導入することも予定されていたが、天候不良で中止になるというお粗末さ。事故がおきれば、逃げ道をふさがれた住民の命は切り捨てられる。

現在、日本で唯一稼働している鹿児島県の川内原発。そこから50kmには桜島がある。桜島は姶良カルデラという巨大火山帯の一部で、これが巨大噴火を起こせば川内原発も破壊的なダメージを受ける可能性がある。

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「風向きを読むことは、もちろん大事です。でも、事故が起きてから高齢者をいきなり知らない施設に避難させることは不可能です」

と江藤さん。事前に利用者の家族にアンケート調査を実施し、避難の意向を確認。独自に原発から30km離れた知人の介護施設に受け入れてもらえるよう手はずを整えた。施設に通う80代の女性は、ポツリとこうもらした。

「原発事故が起きたら、逃げられやせん。もう、ここで死ぬだけよ」

前出の後藤さんもこう語る。

「アメリカでは、現実的な避難経路が確立されていない原発は即廃炉です。でも日本の場合、避難計画は原子力規制委員会が原発再稼働を進めるために新 たにつくった新規制基準の対象外なんです。だったらなおさら、安全がきっちり確認できない原発は再稼働を認めない、という厳しい姿勢で臨まなければ」

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今回の取材で出会った、福島県南相馬市から京都府綾部市に避難中の女性も、次のように訴える。

「福島では、事故のときに逃げ遅れたり、放射能の方向に避難してしまったりして被ばくした人がたくさんいます。その教訓がまるで活かされていない。事故が起きたら、国の言うことを信じずに、逃げられる人はすぐに逃げてほしい。国の指示を待っていたら被ばくするだけです」

全文は「事故起きたら死ぬ」伊方&川内原発のお粗末すぎる避難計画 

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