原発事故、誰が行くのか 福島第一、水素爆発から5年 via 朝日新聞

(抜粋)

陸上自衛隊郡山駐屯地の佐藤智2等陸曹(49)ら消防班5人は、駐屯地の消防車に乗り込み、1号機の原子炉に水を送るための作業にあたっていた。放射線量はすでに高く、隊員は防護服に全面マスクの格好。ふだんの消火作業とはまったく勝手が違っていた。

午後3時36分、突然、大きな爆発が起きた。1号機の原子炉建屋だった。消防班は、1号機と隣り合う2号機の近くを車で移動していた。爆発音とともに、建屋の鉄骨の一部が助手席側の窓ガラスを突き破り、案内のために同乗していた東電社員の腕を直撃した。

爆発のほこりで、視界はほぼゼロ。「また爆発するかもしれない。早くこの場から離れよう」。佐藤氏らは、骨折した東電社員に応急処置を施すと、車 を発進させた。だが、社員は口をきくことができず、隊員はだれも敷地内の構造を知らなかった。来た道はなんとか戻れたものの、運転した佐藤勇一3等陸曹 (27)は、足が震えて「半クラッチ」がなかなかできなかったことを覚えている。

数時間後、消防班は再び線量が高い現場に向かった。爆発で破損した注水用ホースを引き直し、1号機の原子炉内に水を送る作業を再開した。東電も自前の消防車を動かしていたが、まったく足りなかった。

ログイン前の続き■隊員の作業、不明確なまま

同じような事故が起きたら、再び自衛隊は現場に向かうのか。班を率いた渡辺秀勝陸曹長(51)は「命令があればもちろん行く」と話すが、迷いもある。「放射能のことを考えると、若い隊員を連れて行くのは難しい。責任が取れない。福島の事故では、それだけの知識がなかったから隊員が動いてくれた面もある」

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