福島第一 海側遮水壁1カ月 外洋流出に効果見えず via 東京新聞

 東京電力福島第一原発で汚染した地下水が護岸から海に流出するのを防ぐための「海側遮水壁」が完成して間もなく1カ月になる。海水に含まれる放射性セシウムの濃度は、護岸付近は下がったものの、それ以外は完成前とほとんど変わらない状態が続いている。 (小倉貞俊)

 二〇一二年四月に工事がスタートした遮水壁は、1~4号機の海側に、約六百本の太い鋼管を打ち込んで造られた。鋼管は長い金具で連結され、すき間 はモルタルでふさぎ、十月二十六日に完成した。東電の試算では、壁により地下水の流出量は一日四百トンから十トンにまで減り、セシウムの流出量も約四十分 の一になる-とされた。

 東電が公表している海水の分析データを、本紙がグラフ化したところ、最後に残っていた開口部を閉じる工事が始まった九月十日以降、セシウム濃度の振れ幅は小さくなり、特に水中幕で仕切られた内側の1~4号機取水口近辺の濃度はがくんと下がった。

 港内の海水は二日で入れ替わり、海底にたまった放射性物質が巻き上がらないよう砂などで覆う作業も終わっている。壁が完成すれば、港内全体の値はさらに下がるはず-。

This entry was posted in *日本語 and tagged , . Bookmark the permalink.

Leave a Reply