パグウォッシュ会議:「原子力平和利用のリスク」で議論 via 毎日新聞

長崎市で開催している核廃絶を目指す科学者らによる国際会議「第61回パグウォッシュ会議世界大会」は3日、長崎大で「原子力の平和利用のリスク」をテー マにしたセッションがあった。東京電力の福島第1原発事故を踏まえて特別に企画されたもので、事故の背景や科学者の役割について議論した。

セッションには元国会原子力事故調査委員長の黒川清さんらが参加。黒川さんは福島の原発事故について「閉鎖的で透明性に欠ける官僚や企業の体質など が背景にあった」と批判し、再発防止に向けて「組織に所属する個人ではなく、責任ある市民として(原子力について)考えないといけない」と述べた。

海外の専門家からは「フクシマは原子力に対する期待と現実のギャップを最も表した」「科学者は専門家の間だけで議論せず、大衆の心を持って安全性 の問題などを伝えていくべきだ」などの意見が出た。日本が進める核燃料サイクル政策に対し「核兵器に転用できる可能性がある」と指摘する声もあった。

また、ノーベル化学賞を受賞した下村脩(おさむ)さんが講演。長崎での原爆体験を語り「すべては戦争に起因する。戦争のない、核兵器のない世界を望む」と訴えた。【大平明日香】

パグウォッシュ会議世界大会の会場(長崎市伊王島町)の一角で長崎原爆の被害を伝える写真展が開かれ、会議の参加者らが足を運んでいる。

展示作品は、崩れ落ちた浦上天主堂や焼け野原の爆心地周辺、皮膚が焼けただれた被爆者の写真など約100枚。日本語、英語の説明文が付いている。 主催した長崎平和推進協会の写真資料調査部会長を務め、被爆者の深堀好敏さん(86)は「原爆を作ったという点で科学者には責任がある。きのこ雲の下で何 が起きていたのか知ってほしい」と話す。

全文はパグウォッシュ会議:「原子力平和利用のリスク」で議論

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