【国道6号】批判の中、実施された清掃ボランティア~子どもたちの充実感の陰に潜む内部被曝のリスク via 民の声新聞

中高生が参加することへ批判が高まった、清掃ボランティア「みんなでやっぺ!! きれいな6国」(NPO法人・ハッピーロードネットなど主催)が10日、福島県・浜通りを走る国道6号(新地町~いわき市、約50km)で一斉に実施された。広野町や楢葉町を中高生と一緒に歩くと、子どもたちは被曝に対する不安を否定し、参加したことに誇らしげな表情を浮かべた。砂塵舞う中、マスクせずにごみを拾い続けた子どもも。しかし、笑顔の向こう側に潜む内部被曝のリスクを考慮すれば、子どもは参加させるべきではなかったと言わざるを得ない。

【舞い上がる砂塵。マスクしない子も】

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ほぼ半数の子どもがマスクを着用しないまま国道沿いの歩道を歩いた。大熊町からいわき市に避難しているという中学1年生の男の子は、震災時は小学2年生。下校途中で巨大な揺れに遭遇した。「放射線量が高いから、あれから一度も(大熊町の)家に帰れてない」と寂しそうに話す。彼も含めて、被曝の危険性について認識している子どもは皆無だった。

参加している誰もが、誇らしげな、充実した表情を見せた。別の女子高生は「ボランティア活動に参加してみたかった」とうれしそうに話した。双葉翔陽高校の男子生徒も「この場所に来ることが出来て本当に良かった」と開会式でスピーチした。遠藤智・広野町長は「浜通りが復興していることを全国に発信する好機となる」と語ったが、子どもたちの充実感と大人の満足感の向こう側には、被曝のリスクが潜んでいることを忘れてはならない。

【「無理解な人が東京で騒ぎ立てている」】

「いろいろなご意見があります」

NPO法人「ハッピーロードネット」の西本由美子理事長(62)の元には、2011年以降中断していた国道6号の清掃ボランティアを再開させるにあたり、子どもたちの参加に対する批判が少なからず寄せられたという。吉田栄光福島県議(自民、浪江町)も、あいさつで「様々なご意見があろうかと思う」と触れた。「子どもたちの未来と健康を守るプロジェクト・郡山」が中高生の参加に反対を表明すると、全国約70の団体から賛同の連絡があったという。

しかし、西本理事長は「子どもたちが清掃をするのは通学路。国道6号が通学路になっているなんて知らないでしょ?地元を全く理解しない人達が東京で騒ぎ立てているんですよ」と反論した。「私は、自分で納得して広野町に戻ってきた。今日、参加した子どもたちも、家庭で散々話し合って出て来たと思う。それに対して、周囲が良いとか悪いとかを云々することはできないと思いますよ」。

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長年、子どもたちと接してきた西本理事長なりの教育論にはしかし、現実の被曝のリスクは考慮されていない。それもそのはずだ。昨年3月、日本商工会議所の「日商ニュース」に寄せた文章の中で、2013年9月に行ったチェルノブイリ視察を基にこう綴っている。

「今の日本の放射線に対する情報は偏見に満ちている」

「原発さえ安定していれば、私たちの故郷は何の不自由なく安心して住める」

【小出さん「子どもを動員するな」】

「やってはいけないことです」

本紙は元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん(66)に対し、主催者が清掃ボランティアに中高生を参加させたことへの是非を伺った。小出さんは「間違っている」とするコメントをメールで寄せた。

続きは 【国道6号】批判の中、実施された清掃ボランティア~子どもたちの充実感の陰に潜む内部被曝のリスク

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