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週のはじめに考える いま、風を待つのでなく via 東京新聞

(抜粋)

来日したヘルマン・ファルク博士との対話は和やかで、答えは終始明快でした。

 一九六七年生まれ。三万を超える個人や企業が集まったドイツ再生エネルギー協会(BEE)の代表です。

 一問一答を紹介します。

◆市民が支持した理由

 Q ドイツの再生可能エネルギー普及政策は、失敗だったという人もいるようだが。

 A 事実を見ていただきたい。ドイツの電力消費量のうち、再生エネによる発電は33%を占めています。系統(供給網)は安定しており、固定価格買い取り制度(FIT)の賦課金で値上がりしていた電気料金も、次第に落ち着いてきています。

 Q それはなぜ、市民に支持されたのか。

 A ドイツの市民は、再生エネは気候のためにいいものだという信念を持っています。そして、わが家の屋根に太陽光パネルを載せればやがてもうけが出るとの期待もある。理想と利益が推進力になっています。

 Q 気候変動(温暖化)対策のためには原発が必要だとする日本政府の考え方を、どう思う。

 A 私たちは未来へ向かって進んでいます。福島の現実を見て、二〇二二年までに原発を撤廃すると決めた以上は、後戻りしたくない。ウランの掘削過程などでは二酸化炭素(CO2)を排出するし、そもそも原発がクリーンなエネルギーとは思えません。

 Q 雇用のほかには、どんな経済効果が出ているか。

 A 石油やガスを買うために、毎年膨大な資金が国外へ流出します。そのほとんどがロシアに入る。ロシアはそれを拡張主義の資金に充てる。対抗上、ドイツも軍備を減らせない。再生エネを普及させれば、軍事支出を削減できて、浮いた予算を国内産業の育成に充てられます。

 Q 産業界の抵抗は?

 A 去年の暮れに、象徴的な出来事がありました。電力最大手のエーオン社が、原発・石炭火力発電部門を切り離して分社化し、本体は、再生エネ事業に本格参入することを決めました。エーオンの決断が、ゲームの様相を変えたのです。

(略)

◆ウェンデを起こそう

 そして最後にもう一つ、ファルク博士に聞きました。

 Q どうすれば、日本でもエネルギーウェンデ(大転換)を起こせるか。

 A 地域社会が再生エネの受容性を高めること。市民がそこに参加して、議論し、利用し、出資して、いくつかの利益を得られるような仕組みをつくること。

 私たちは風を待つ人ではなく、風を吹かせる人なのです。

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