電源喪失「対策できたはず」=旧保安院幹部、反省の弁-福島原発事故調書公開・政府 via 時事ドットコム

政府は12日、東京電力福島第1原発事故で政府の事故調査・検証委員会が当時の原子力安全・保安院幹部らから聴取した際の調書を内閣官房のホームページで 公開した。幹部の1人だった山本哲也元首席統括安全審査官(現原子力規制庁審議官)は事故を引き起こした全電源喪失について「事前に対策を講ずることがで きたはずだが、備えをしなかった。それが最大の痛恨事」と反省の弁を語っている。

調書の公開は9月の吉田昌郎元所長(故人)らの分に続き2回目。

公開された調書によると、山本氏は同原発事故の最大の問題を「全冷却機能が失われた場合に、事故を収束させるための対応策が事業者も含めて全くできていな かったこと」と強調。「想定外の津波が来たとしても、電源車で電源を供給できれば、何とか施設の機能の一部は動かせた」と主張している。

その上で、「原子力災害法の緊急事態事象として、全交流電源喪失についても特定事象とされているのだから、想定して事前に対策を講ずることができたはずだった」と振り返っている。

続きは電源喪失「対策できたはず」=旧保安院幹部、反省の弁-福島原発事故調書公開・政府

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福島第一原発の事故を巡って、政府の事故調査・検証委員会は、当時の関係者772人から聴き取りを行い、政府は年内をめどに同意が得られた人から順次、証言の記録を公開していく方針です。
政府は、ことし9月に福島第一原発の吉田昌郎元所長や当時の菅総理大臣ら19人の証言を公開したのに続き、12日、当時、総理大臣補佐官として事故対応に当たった寺田学氏ら56人の証言を公開しました。
こ のうち寺田氏は、菅総理大臣と共に、事故の翌日、福島第一原発を訪問したことについて、「現場の方としっかり話さなければいけないという問題意識はあった と思う。菅総理大臣らしい発意だなと思いながらも、未曾有の災害が起きているので、どのように現場に影響を与えるのかも考えたし、正直言って恐怖感が無 かったといえばうそになる」と述べました。
また、寺田氏は「安全神話的な過信があり、原子力の持つ怖さを十分分かっている国のはずなのに、それを利用することに対する安全意識が、ほかの国に比べて圧倒的に低かったと思う」などと証言しています。
公開された証言記録は、内閣官房のホームページから閲覧することができます。

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