関電「差し止めは不当」 名高裁金沢で大飯原発控訴審 via 北國新聞

関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止め訴訟の控訴審第1回口 頭弁論が5日、名高裁金沢支部(内藤正之裁判長)であった。関電側は2基の再稼働を認 めなかった一審福井地裁判決を「科学的知見に基づいておらず、重大な事実誤認がある。 司法判断として不当」と破棄を求めた。住民側は「2基の安全性は確保されておらず、運 転停止は適切な判断」と控訴棄却を求め、一審判決が認定しなかった原発から250キロ 圏外の住民も危険にさらされていると主張した。

原子力規制委員会は10月の審査会合で、関電が大飯原発3、4号機の「基準地震動」 (耐震設計の目安となる地震の揺れ)を現行から引き上げたことを「おおむね妥当」と了 承しており、裁判所が2基の安全対策をどう評価するかが焦点となる。

今年5月の一審判決は、大飯原発の設備の安全性や地震対策に構造的な欠陥があると指 摘。「根拠のない楽観的な見通しの下に成り立つ脆弱(ぜいじゃく)なもの」として、原 発から250キロ圏内の原告166人の主張を「具体的な危険があり、人格権が侵害され る」と認めた。

関電側は控訴理由書などで、「基準地震動」を下回る地震でも外部電源が断たれ、冷却 機能などが確保できない可能性があるとした一審判決について、「設備は耐震安全性を有 しており、原子炉が危険な状態となることはない」と反論した。

住民側は志賀原発2号機の運転差し止めを命じた2006年3月の金沢地裁判決(名高 裁金沢支部で逆転敗訴、確定)を引用し、原発から250キロ圏外の住民も危険にさらさ れていると指摘。「許容限度を超える放射線量を被ばくする恐れがある」として、関電側 に危険性を否定する立証責任があるとした。

意見陳述した住民代表の住職中嶌哲演(なかじまてつえん)さん(72)=小浜市=は 「関電は福島第1原発事故の現状を踏まえず、相変わらず安全神話を前提とした事実認定 を求めている」と批判した。

続きは関電「差し止めは不当」 名高裁金沢で大飯原発控訴審

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