東京電力は8日、福島第1原発で高濃度汚染水がタンクから漏えいした問題で、地下水観測用井戸のストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質(全ベー タ)の濃度が約130倍に急上昇したと発表した。東電は6日に福島県沿岸を通過した台風18号による降雨の影響とみている。
井戸はH4エリアのタンクの北約25メートルの位置にあり、7日採取の地下水から全ベータで1リットル当たり9万5000ベクレルが観測された。5日採取の全ベータは同720ベクレルだった。
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東京電力は8日、福島第一原発で昨年8月に約300トンの汚染水漏れが発覚したタンクの近くに設置した井戸1カ所で、地下水からストロンチウムなどの ベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり1万4000ベクレル検出され、前回採取した3日と比べ21倍に上昇したと発表した。東電は「台風の大雨に よって、地下水に何らかの影響が出たと考える」と話している。東電によると、このタンクの近くには地下水観測用の井戸が計13カ所設置されている。別の井戸1カ所でも7日に採取した地下水からベータ線を出す放射性物質が同9万5000ベクレル検出され、濃度は前回5日の130倍以上に上昇した。