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原発事故・震災どう伝えれば… 検定の壁に苦悩の教科書via 朝日新聞

子どもたちに、どう東日本大震災を伝えるか。4日に発表された震災後初の小学生向け教科書には、出版各社の苦悩がにじむ。原子について習わない小学生に原発事故の教訓を伝えようと、教科書検定の壁と格闘した理科の編集者がいた。被災地の子どもの気持ちを考え、津波の生々しい描写を避けた教科書もあった。

■原発事故、掲載は1社
科学の課題でもある原発事故。今回、理科を扱う6社のうち5社が教科書で取り上げることを検討したが、実際に掲載に至ったのは1社だけだった。

 文部科学省は学校で教える内容を学習指導要領で定めており、小学理科で「原子」は入っていない。そもそも原発の仕組みを教えることができず、理科の教科書としては難しい――。多くの社がそう判断したという。「原発立地自治体でも教科書を使って頂いており、否定的に書くわけにいかなかった」。そんな事情を漏らす編集担当者もいた。

 そんな中、学校図書は6年生向けに放射線の解説を試みた。「我々が何年も付き合うことになった問題。それを書いてこそ理科、と思った」と、小学校理科編集長の矢野高広さんは言う。放射線関連の言葉が世間にあふれる中で「どんなものか」ということだけでも伝えたかった。

 ただ、放射線も指導要領に無く、直接は扱えない。そこで、放射線研究で知られるキュリー夫人の伝記をコラムとして紹介し、その用語説明として放射線の解説を入れる手法をとった。1ページを割いた伝記には、6年生で習う水溶液が研究に使われたことを2行分盛り込み、何とか指導要領と関係づけようとした。

 ところが、文科省がつけた検定意見は「指導要領と適切な関連がない」。交渉を重ねたが見解は変わらず、掲載を断念した。伝記は、小5で学ぶ電磁石と関連するファラデーに差し替えた。

 理科で唯一、原発事故に触れたのは大日本図書だ。原発の仕組みには触れず、「東北地方太平洋沖地震では、原子力発電所の事故が起きました」とシンプルに記述。事故の教訓として資源の有効利用に言及した。

■写真差し替えも

 震災は、理科や社会、国語、保健など幅広い科目で取り上げられ、防災の方法や心得を説いたものが目立つ。ただ、小学校の教科書でどれぐらい踏み込んで記述すべきか、各編集者は悩んだ。

 光村図書は、今の小5国語で江戸期に大地震からの復興に携わった商人の伝記を掲載している。津波が人や家屋をのみ込む様子が描かれ「なげき悲しむ声は山野に満ちた」などの表現があったが、今回、生々しい描写を削り、代わりに震災後の町づくりなどの記述を加えた。担当者は「震災を風化させないためにも掲載は継続した」と話す。

 東京書籍は小6国語で、地域活性化の専門家に地域のつながりの大切さについて書いてもらい、そこに具体的な被害描写抜きで震災に触れてもらった。担当者は「被災地の児童につらい体験をフラッシュバックさせる内容は慎むべきだと考えた」という。

href=”http://digital.asahi.com/articles/ASG3V5SVWG3VULBJ00L.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG3V5SVWG3VULBJ00L”>全文を読む。

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One Response

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  1. norma field says

    教科書検定制度の深刻な弊害をあらためて実感します。



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