2013年7月
撮影 尾崎三郎
文 高橋宏子
30年にわたり原発立地計画に反対をする山口県上関町の祝島。
福島第一原発事故後の今も、人々の闘いは終わっていない。31対21の採決
「もぉ、本当に、男はつまらん」
祝島唯一の女性漁業者の竹林民子さんは、開口一番こう嘆いた。「本当に大切なものはなにかがわかっていない男が多い」
今年2月末、山口県漁協祝島支店が開いた総会の部会で漁業補償金の受け取りに関する採決が行われた。これまで支店の総意として中国電力からの補償金を拒否してきたが、この日は同支店正組合員53人中、「受け取る」とした漁業者が31人、「受け取らない」が21人(議長を除く)。 採決参加者のほとんどが男性だったという。
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漁協本店は受け取り要請
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」代表で山口県漁協祝島支店の準組合員の清水敏保さんが言う。「祝島では昔から採決は挙手でした。今回、選出された議長が提案してきたのは無記名投票だったんです。」
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分断を乗りこえるには
ただ、島内を歩いていて感じるのは、原発を容認しようとしている人に話しかけることの難しさだ。[…]「若い人たちは損得なしで祝島を訪ねてくれます。しかも友人、知人を連れて来てくれるのが、本当にありがたいです。いろんな人に、今の島の姿を知ってもらう、それが原発計画に屈しないための一番の対応策になると思っています」と清水さんは語る。
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◇上関原発の漁業補償金受領へ 漁協祝島支店、山口
◇原発を止めた人たち 清水敏保(上関原発を建てさせない祝島島 (清水敏保講演、2012年12月15-16日、東京ー日比谷と福島県ー郡山市のイベント)