はだしのゲン:閲覧制限 前教育長、教育委員に諮らず決定 via 毎日新聞

松江市教委が故中沢啓治さんが自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」 の閲覧制限を全小中学校に求めている問題で、当時の福島律子教育長が自身を含めた教育委員(5人)の会議に諮ることなく判断したことが19日、分かった。 同市教委は22日の定例会議で委員に説明するが、委員から「少なくとも(委員に)報告するべきだった」との声があがっている。同市教委には19日夕までに 1253件の意見がメールや電話などで寄せられ、9割が批判する内容だったという。

古川康徳・副教育長によると、昨年8月に学校図書室からゲンの撤去を求める陳情が同市議会に提出され、 当時の前教育長と副教育長2人、同市教委の課長2人の計5人で対応を協議。旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり、女性に乱暴するシーンなどを問題視し、 12月の校長会で教師の許可なく閲覧できない閉架にするよう口頭で求めた。教育委員に説明しなかったという。

ある委員は「教育委員に報告するなり、会議にかけて決定する話だと思う」。別の委員も「これだけ全国的にも話題になっている。もう1回話し合う必要がある」と批判した。

福島・前教育長は取材に「全教育委員に諮らなければならない事例とは思わなかった。反省している。私も 全巻を読んで性描写のショックが大きく、簡単に子供が閲覧できる状況にしてほしくなかった。作品を否定するつもりはなく、見せ方を工夫してほしいというつ もりだった」との見解を示した。

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