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「ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ」の平和を祈るウクライナの人たち チェルノブイリ・ゾーンのお墓参り via 日経ビジネスonline

(抜粋)

事故後に生まれた学生や子供たちが多く参加

今年の4月26日前後の1週間は、チェルノブイリの追悼イベントなどに連日参加したが、最初に出席したのは、キエフ市内で行われた追悼コンサート だった。コンサートには立ち見の人たちがたくさん出るくらい大勢の人が詰めかけていて圧倒された。特に、詰めかけた人の多くが事故後に生まれたウクライナ の学生たちだったのだ。

スピーチをしたウクライナ人たちはチェルノブイリだけではなく、何度も何度も「ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ」への平和を祈る言葉を繰り返した。 彼らはこの日、日本人も会場に来ていることを知っていただろうか? 私たちの知らないところで、チェルノブイリの人々が日本で起こった悲劇をまるで自分の 国の出来事のように語り、祈ってくれているのだと思うと感動した。

今年の4月26日前後はチェルノブイリ原発作業員や事故の被災者が多く暮らすスラブチチにいた。キエフ時間0時23分に合わせて行われた祈念式典に参加 し、私も最初に亡くなった消防士たちの記念碑に、現地のしきたりに従って、赤いカーネーションを献花した。市内の子どもたちが多く参加していて、ローソク の明かりを手に、献花する市民の並ぶ道を作り、照らしている。

私は地元の女性に話しかけた。

「本当に子どもたちが多いですね。彼らは事故後に生まれたのに……」
すると彼女は、
「毎年、こうやって式典をしなければ、きっととっくに忘れられてしまったでしょうに。幸い、子どもたちもこの日が何なのかを覚えてくれているようです」
と答えた。

このような式典はウクライナの首都キエフでも行われているが、実際のところ、一般的にはもう悲劇の日としての認識はあまりされていないと言えよ う。チェルノブイリ関連のイベントは多く、追悼コンサート以外にも、有名歌手のコンサートがこの日に開かれている。ウクライナにいても、この日がチェルノ ブイリの日だということを忘れて楽しもうと思えばいくらでも選択肢はあるのだ。

(略)

観光客が訪れるプリピャチ市街地と違って、お墓のある森林の中は除染されていないため、毎時20マイクロシーベルト以上の場所もある。チェルノブイ リ・ゾーンの汚染地図を見ると、どうやらノヴォシェペリチ村の森はプリピャチよりも線量が低そうだ。このため、私はノヴォシェペリチ村に行くことにしたの だ。

バスで私の後ろに乗っていた女性の電話が鳴った。
「私は今プリピャチのお墓に向かっているところよ。黙っていてごめんね。私がプリピャチに行くって話したら、あなたは来るって言って聞かなかったでしょう。あなたも行ったことあるし、きっとまた行けるようになるから。今度また一緒に行きましょう」

電話の相手は女性の姉だという。元原発作業員だった彼女の姉は、機械室で働いていた。事故処理作業に携わり、10年後に甲状腺がんになったという。病気の姉を思い、無理をさせてはいけないと、黙って1人でお墓参りに参加したのだ。

(略)

当時、中学生だったスヴェータさんがあの事故の日のことを教えてくれた。

「プリピャチの人たちは事故の翌日に避難させてもらえたのに、この村が避難したのはようやく5月3日になってから。私はとても国の避難措置を待ちきれなくて、4月中に娘をキエフに連れて行ったの」
と、一緒にお墓参りに来ていた彼女の母親が話した。

「住民が戻って来ないように、この村にあった家は事故から3年後に取り壊され始めて、結局、半分くらいの家が壊されたの。私の家も壊されたけれど、さっき見に行ったら、今でもちゃんとベッドだけが残っているのよ」

(略)

「村に帰りたいとは思いますがかなわないことを知っています」

「みなさん、避難先の生活は大変ですか? この村に戻ってきたいとは思いませんか?」
テーブルを囲む人々に尋ねた。

「原発で働いている人はキエフに、そうじゃない人はこの村のようなキエフ郊外の村に移住できましたし、もうとっくに移住先の生活にも慣れたので大 丈夫です。この村に帰りたいとは思いますが、それはかなわないことを知っています。でも、みんなこの村が好きなので、こうやって訪問し続けるのです」

全文は「ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ」の平和を祈るウクライナの人たち チェルノブイリ・ゾーンのお墓参り (要無料登録)

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