たまる農畜産廃棄物 原発事故で福島の農家苦悩 via 河北新報社

(抜粋)

◎野積み黙認状態

「正常な保管量の3倍は詰め込んでいる。2000トンはあるだろう」
二本松市の肉牛牧場。堆肥置き場に山積みされた牛ふんを、牧場主の村田淳さん(57)がうらめしげに見つめる。
肥料の場合、放射性物質の基準値は1キログラム当たり400ベクレル以下。村田さんの牛ふん堆肥からは1300ベクレルが検出された。事故前は1トン3000円で農家に販売していたが、それもできなくなった。
8000ベクレル以下なら自分の牧草地や飼料畑に使える。しかし、「除染が必要な農地に放射性物質をまきたくない。他の農家も同じ気持ちだろう」と言う。
堆肥を受け入れる施設は、現時点ではない。放射性物質を含む廃棄物の中間貯蔵施設設置の見通しが立たないため、各市町村での仮置き場の選定も進んでいない。
流通可能な400ベクレル以下の堆肥も福島産に対する敬遠傾向は強く、牛ふんはたまる一方だ。
牧場の堆肥置き場に入り切らない牛ふんは、牧場内に野積みするしかない。野積みは本来禁止されているが、行政も黙認せざるを得ない状況だ。
県畜産農協連合会の渡辺一雄会長は「牛ふんは肥料に使えず、県産の牧草や稲わらは怖くて牛に食べさせられない。原発事故で農業の循環が成り立たなくなった」と農家の思いを代弁する。

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