原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 via 日刊サイゾー

(抜粋)

チェルノブイリ原発事故が招いた悲劇を描いた『カリーナの林檎』を観て驚くのは、現在の”フクシマ”で同じことが起きていることだ。ベラルーシ共和 国に住む少女カリーナは、夏休みを豊かな自然に囲まれた農村にある実家で過ごしていた。カリーナの家族は、実家の近くにある隣国の原発事故の影響でバラバ ラになってしまった。お母さんは原因不明の病気で入院し、お父さんは入院費を稼ぐために遠いモスクワまで出稼ぎに行った。実家は優しいおばあちゃんがひと りで守っているが、この農村のすぐ近くまで居住禁止地域に指定されており、村に残っている人はもう少ない。夏休みが終わり、カリーナは都会で生活する叔母 さん夫婦に再び引き取られる。おばあちゃんが地元で獲れた新鮮なリンゴをお土産に持たせてくれたが、叔母さんはリンゴに触れることなく棄ててしまう。田舎の生活が気に入っているカリーナは、都会での生活に馴染めない。入院中のお母さんのお見舞いに行くと「泣いちゃダメ。泣くのはうれしいときだ けよ」と逆に励まされる。お母さんはこんな物語も教えてくれた。「チェルノブイリのお城には悪い魔法使いがいて、毒を撒き散らかしているのよ」と。やがて お母さんの病状が悪化し、出稼ぎ先から慌てて帰ってきたお父さんの表情も晴れない。実家に残っていたおばあちゃんも体を壊してしまう。カリーナは神さまに 懸命に祈るが、なかなか祈りが通じない。そこでカリーナは決意する。神さまには祈りが届かないみたいだから、私がチェルノブイリまで行こう。魔法使いに直 接、毒をもう出さないように頼んでみよう。カリーナはお小遣いと体力のすべてを使って、チェルノブイリにある悪い魔法使いのいるお城へと向かう。

全文は原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪

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