Tag Archives: 井戸謙一

オンライン講演 「福島・甲状腺がんを発症した若者たちの訴え via チェルノブイリ子ども基金

福島第一原発事故による放射線被ばくが原因で甲状腺がんを発症したとして、事故当時福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が、1月27日、東京電力に対し損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。この裁判の弁護団長、井戸謙一氏による講演会を開催します。原発事故が原因で健康被害を受けた責任を住民が問う日本初の裁判。2022年5月26日(木)の第1回口頭弁論期日も決まり、いよいよ本格的に裁判がはじまります。甲状腺がんで苦しむ若者たちの訴えを多くの方々に知っていただき、裁判の支援につなげたいと考えます。 また、長年、ウクライナ・ベラルーシの甲状腺がんの子どもと若者を支援している「チェルノブイリ子ども基金」と、福島の子どもたちの保養や健康支援を続ける「未来の福島こども基金」の活動を報告します。 ▼井戸弁護士の講演資料ダウンロード https://www.palsystem-tokyo.coop/deta… <本編プログラム> 00:00:13 開会あいさつ 00:05:20 チェルノブイリ子ども基金報告 00:21:10 未来の福島こども基金報告 00:30:48 基調講演 井戸弁護士 01:35:20 原告のメッセージ(音声のみ) 01:40:40 質疑・応答 司会-井戸弁護士 02:00:40 閉会あいさつ・告知 終了 <登壇者紹介> 311子ども甲状腺がん裁判弁護団長 井戸謙一氏(弁護士) チェルノブイリ子ども基金共同代表 小寺隆幸氏 チェルノブイリ子ども基金共同代表・事務局長 佐々木真理氏 未来の福島こども基金代表 チェルノブイリ子ども基金顧問 黒部信一氏(小児科医) 未来の福島こども基金世話人 チェルノブイリ子ども基金理事 向井雪子氏 <団体ホームページ・ブログ> チェルノブイリ子ども基金:http://ccfj.la.coocan.jp/ 未来の福島こども基金:https://fukushimachildrensfund.org/ 311甲状腺がん子ども支援ネットワーク:https://www.311support.net/ ——————————————————————————————————— 主催:チェルノブイリ子ども基金・福島未来のこども基金 後援:生活協同組合パルシステム東京 ◆BGM https://dova-s.jp/ 曲名      アーティスト Maystorm    yuhei komatsu Painfulness Starless #甲状腺がん #福島 #原発 #東京電力 #井戸謙一 #裁判 #復興支援 #チェルノブイリ #パルシステム #311 #放射能

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裁判官自らが語った「原発停止を決めるまで」その恐るべき苦悩と葛藤 via 現代ビジネス(Yahoo! News Japan)

裁判官。日本の中枢にいる彼らの生態について、私たちはほとんど知らない。彼らは普段、何を考え、何を求め、何に悩んでいるのか――。100人以上の現職、元職に取材し、裁判官の内面に迫った『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』を上梓した岩瀬達哉氏が、原発裁判に関わった元裁判官の証言を通して、裁判所という組織の一面を浮き彫りにする。 「。。。」 気になって仕事が手につかなくなり、意を決して恐る恐る廊下を覗いてみると、薄暗い建物の向こうからジャージ姿の男が向かってくる。なおも目を凝らして見ていると、それは民事部の井戸謙一裁判長(部総括。31期)だった。  女性職員は、井戸に言っている。  「幽霊でも出たのかと思ったら、部長だったんですね。びっくりしました」  この日から約2ヵ月後の2006年3月24日、井戸は、稼働中の原発を裁判史上はじめて停止させる判決を言い渡した。任官して27年目、52歳の時だった。東日本大震災によって、東京電力福島第一原子力発電所が過酷事故に見舞われる5年前のことである。  井戸は判決文で、北陸電力が石川県能登半島の中部に設置した志賀原発2号機の安全対策が十分ではなく、同原発を運転してはならないと言い渡した。直下型地震の想定が過少に評価されているうえ、活断層帯における地震規模の評価も適切でなく、想定を超えた地震によって原発に事故が発生し、地域住民が被曝する具体的可能性を指摘したのである。 ほどほどのところで妥協すべきという空気  判決の衝撃は凄まじかった。負けるはずはないと高を括っていた電力会社は大いに慌て、経済産業省(経産省)もまた、傘下の「原子力安全・保安院」に地震対策の改定作業を急がせている。  安全審査の要である「耐震設計審査指針」は、1978年の策定以来、抜本的な見直しがなされておらず、2001年からはじめられた見直し作業も5年にわたり協議は難航していた。  しかしこの判決から半年後には、あっさり改正された。  早急に必要な補強策を整えなければ、他の原発訴訟の審理にも影響がでると怖れたからだ。そして「原子力安全・保安院」は、改正の翌日には早くも、全国58基の原発や再処理工場など62施設を管理する電力会社などに、新基準による耐震安全性の確認をおこなうよう指示を出している。  原発行政に一石を投じることになった井戸は、退官後、好むと好まざるとにかかわらず、原発訴訟の先頭を行くリーダーのひとりに押し上げられていた。福井原発訴訟弁護団長を務める井戸は、滋賀県彦根市の弁護士事務所で当時を振り返った。  「あの時点で、僕は、原発がなかったら日本の社会は成り立たないと思ってましたし、原発訴訟は住民側の全敗でしたから、まあ、同じような判決を書くんだろうなぐらいのイメージだった。でも、いろいろ審理していくと、電力会社の姿勢に危惧される面があった。さすがにこれだけ危険なものを扱うのに、この姿勢ではダメだろう。やる以上は、もっと耐震性を高めてから稼働させるべきというのが、あの判決の趣旨なんです」  政府が国策として進める原発事業の是非を、選挙の洗礼を受けていない裁判官が、わずか3名で判断するのは勇気のいることだ。まして電力の安定供給にかかわる重要政策であり、日本経済に打撃を与えかねない。当時もいまも、ほどほどのところで妥協すべきという空気が、常に裁判所内には蔓延している。  「社会的影響や予想される批判を視野に入れると、重圧と葛藤に苛まれ、身動きがとれなくなってしまう」と井戸は言った。  「だから、法廷の中だけに意識を集中するようにしていました。審理方針は、住民側の疑問に対し、電力会社側に安全であることを立証してもらい、それが出来ないかぎり原発を停止させるというものでした」  「立証責任の転換」と呼ばれるこの判断枠組みは、それまでの原発訴訟では一度も使われたことがなかった。民事訴訟の基本原則は、訴えを起こした住民側が、原発の危険性を証明しなければならないとしているからだ。  しかし膨大なデータを保有する電力会社と争い、住民側がその危険性を立証することは困難を極める。また、住民側の立証が不十分だからと訴えを退けていたのでは、本当のところ、原発の安全性と危険性を見極めることができない。そこで井戸は、原発が安全であり運転しても何ら問題ないということを、電力会社側に立証するよう求めたのである。 公害事件で用いられた枠組み  もともとこれは、高度経済成長期の工場排水や、コンビナートの排ガスなどによって引き起こされた四大公害事件の審理において用いられた判断枠組みであった。  熊本の水俣病、新潟の第二水俣病(阿賀野川水銀汚染)、富山のイタイイタイ病(神通川カドミウム汚染)、そして四日市ぜんそくが大きな社会問題となり、その救済策として生み出されたものである。 […] 当時、公害訴訟の審理方針を模索していた最高裁民事局長兼行政局長で、その後、最高裁長官となる矢口洪一は語っている。 […] 原告が、因果関係を最後まで証明しなければいけないという、今までの理屈からすると、証明は不十分かも知れません。しかし逆に、もうこの辺でいいじゃないかということでいけば、それで十分なんです。同時に、本当にそうではないのなら、『そうではないということを、会社側が言いなさい』と。  『ここは、こういうふうになっていて、俺のところは、こういう浄化装置で、こうしているんだから、俺のところから出たものじゃない』と。そう言えるのなら、言いなさい、と。疫学的方法と立証責任の転換とを使って、やっていこうじゃないかという協議がまとまったわけです」  疫学的方法とは、伝染病などの病原体が不明でも、患者が発生した地域や発生状況の観察から発生源を推定する統計手法である。政府にとって患者救済が喫緊の政治課題であったため、その意向を受ける形で最高裁もまた、これまでになかった立証方針を採用することにしたのである。  この「立証責任の転換」という審理方針は、35年余りの時を経て、井戸によって再び採用されることになった。 足音の正体  北陸電力も政府も、井戸の訴訟方針を軽く見ていたことに、のちのち臍(ほぞ)を噛むことになる。彼らは、電力会社側を負けさせる裁判官がいるとは思わなかっただけでなく、自分たちに原発稼働の決定権があると、いとも簡単に信じ込んでいた。その驕りが、法廷で安全性の立証が足りないと求められても、「もう、主張しません」と述べさせていたのである。  電力会社側の傲慢な態度に内心呆れ返りながら、井戸は審理終結後、左陪席裁判官が起案した判決原案を手元に抱え、幾度となく手を入れ続けた。  「きちんとした事実認定と、そこから導いた合理的な推論にもとづく結論を書けなければ、原発推進勢力だけでなく、裁判所内からもバッシングを受けるのはわかっていた。そんな羽目には陥るまいと心に誓っていたので、年が明けてから判決までの間、家族の住む滋賀県には一度も帰らず仕舞い。 […] 判決文の修正作業は、遅くとも夜9時には切り上げると、官舎近くのスーパーで数種類のつまみを購入してから帰宅。官舎で一杯やるのが唯一の楽しみだったという。ここまで語ったのち、井戸はしばし沈黙し、忸怩たる思いを滲ませながら言った。  「裁判官人生を振り返ってみると、僕なりに日和(ひよ)ってるんですよ」 「変わり者」というレッテル  この時、井戸の脳裏には裁判官の自主的な集まりであった青年法律家協会裁判官部会や、その後継団体である如月会、全国裁判官懇話会のメンバーの顔が浮かんだようだった。  これら最高裁に批判的な団体に集う裁判官を最高裁は嫌い、その中心メンバーは露骨な人事上の差別を受けていた。井戸も如月会や全国裁判官懇話会の活動に携わっていたが、積極的に活動するというより、どちらかと言うと腰が引けていたという。 … Continue reading

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謎に包まれた「セシウムボール」の脅威、未知の放射性物質と汚染実態が明らかに via 週刊女性Prime

[…] 東京も通過した『セシウムボール』  ’13年、気象研究所の研究チームのひとりである足立光司氏が発表したセシウムボール。水に溶けない性質を持ち、放射性セシウムを含み、放射線を多く出す微粒子だ。過去に研究のない「未知の領域」として、多くの学者が研究を進めている。  その1人、九州大学の宇都宮聡准教授(理学博士)は、米国、英国、フランスと国内の学者との共同研究チームを組み、6本の論文を発表した。  宇都宮氏は、アメリカ・ミシガン大学の原子力工学科で放射性物質や原子力の専門知識を学んだ経歴を持つ。原発事故が起き、その知識が役に立つのではないかと考え、研究に着手。’16年に最初の論文を発表する。  宇都宮氏が率いる研究グループは、福島第一原発から230キロ離れた東京都内の大気エアフィルターからセシウムボールを見つけた。東京都では’11年3月15日午前10~11時に放射能のピークが観測されている。その同時刻のエアフィルターを分析したのが左下の写真だ。黒い粒は放射性物質の存在を示しているが、その約9割がセシウムボールであると判明している。 […] 宇都宮氏による東京の大気エアフィルターの分析では、1立方メートルあたり129個のセシウムボールが含まれていた。別の研究では、事故当時、東京23区にはまんべんなく放射性物質が降りそそいだとされている。 「大ざっぱな計算ですが」と宇都宮氏は前置きしたうえで、25メートル程度の空気の厚みと東京23区の面積で考えると、2×10の12乗(2兆)個ほどセシウムボールが降ったと推測できるという。  さらに呼吸によって体内に取り込んだ場合、ピーク時には1時間あたり17個ほど吸い込む可能性があった。そのうちの20~40%(数個)が体内に沈着すると考えられる。  宇都宮氏らは、肺の中にある液体を模擬した“肺胞液”にセシウムボールを浸す研究も行った。肺に沈着した場合、セシウムボールが体内で溶けるまでにかかる時間は、2ミクロンの大きさで35年以上かかり、条件によってはもっと長い期間になると推定している。  加えて、セシウムボールの内部には原発事故由来のウラン酸化物(核燃料成分と同じ物質)が含まれていることも明らかになっている。原発から数キロ地点の土壌から発見されたもので、ウランの構造や構成物の比率などを分析し、このウランが原子炉から出たものであると突き止めている。 「燃料デブリは、ウラン酸化物が主な成分であるだけではなく、構造物や有害な核分裂生成物など、いろいろなものを含んだ放射性のゴミです」(宇都宮氏)  原発事故時に放出されたウランの量から考えると、セシウムボールに含まれていたとしても極めて微量だ。ウランはセシウムよりも放射線を出す威力は弱いが、放射能が半分になる“半減期”は億年単位とケタはずれに長い。  さらにアルファ粒子というセシウムとは異なる種類の放射線が出ている。ウランの人体への健康影響は古くからの研究データがあり、今回のウランの濃度では重大な健康影響は出ないとされている。  その一方で、溶けた高温の核燃料がコンクリートと反応してセシウムボールができたときに、空気中の浮遊物を取り込んでいるとすれば、さまざまな物質が含まれていてもおかしくはない。  原子炉核燃料の被覆材であるジルコニウムとウランの混合酸化物も発見され、核燃料の被覆管が溶け混ざったものであることもわかっている。実際、セシウムボールには、セシウムやウラン以外の重要な放射性物質が含まれている可能性もあるという。 […]  また、大分県立看護科学大学・国際放射線防護委員会(ICRP)の甲斐倫明氏も前出の番組の中で「内部被ばくの影響は見直していく必要がある」と話している。核や原子力を推進する組織の学者たちが、セシウムボールの影響については、これまでの知見を適用できないとする慎重論を述べているのだ。  数々の原発訴訟に関わる井戸謙一弁護士は、このセシウムボールの健康影響を特に懸念している。 「リスクがはっきりしないのであれば、そのような環境を避けるのが最良の対策です。それができなくても、マスクなどの対策はしてほしい。でも、いまの日本は、マスクで防護を行うだけでも攻撃される可能性がある」  事故直後から、被ばくを恐れると、特に国の避難指示のなかった地域では「過剰反応だ」と叩かれる風潮もあった。被ばくに関しては「いちばんのリスクはストレス」(元原子力規制委員長・田中俊一氏)との発言があるなど、実際の健康影響は否定されがちで、自己防衛すら「風評被害」と責められる空気もある。 「広島・長崎の原爆症認定訴訟でも、ニュアンスはさまざまあるが、内部被ばくを考慮しないのは適切ではないという内容の判決も出てきています」(井戸氏)  国際的にみても、核開発当時から、内部被ばくの軽視は問題にされてきた。 「そこをはっきりさせてしまうと、核開発は非人道的なものと評価され、続けられないのでしょう。日本はその問題に正面から向き合い、考えなくてはならないと思います」(井戸氏) […] 取材・文/吉田千亜)  吉田千亜 ◎フリーライター。福島第一原発事故で引き起こされたさまざまな問題や、その被害者を精力的に取材している。近著に『その後の福島 原発事故後を生きる人々』(人文書院) 全文はこちらから。

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【公開シンポジウムのご案内】放射線防護基準と放射線生物学———その歴史と現状

〜放射能汚染地域で暮らすリスクと避難の権利を考える〜 ⽇時:2019年2⽉3⽇(⽇) 13時15分〜17時40分 場所:同志社⼤学烏丸キャンパス志⾼館110番教室 (地下鉄烏丸線・今出川駅北へ徒歩5分) 共催:⽇本学術振興会科研費「放射線影響研究と防護基準策定に関する科学史的研究」班 /放射線被ばくの科学史研究会/⽇本科学史学会⽣物学史分科会 プログラム 司会 市川浩(広島⼤学⼤学院 総合科学研究科教授) 主催者挨拶 柿原泰(東京海洋⼤学准教授) 趣旨説明 藤岡毅(同志社⼤学 理⼯学部嘱託講師/⼤阪経済法科⼤学客員教授) 第1部 放射線健康影響の科学と歴史 講演1「低線量被曝の健康影響について」 本⾏忠志(⼤阪⼤学⼤学院 医学系教授,放射線⽣物学教室) 講演2「原⼦⼒開発と結びついた放射線防護基準の歴史と現在」 ⾼橋博⼦(名古屋⼤学⼤学院 法学研究科研究員,⽶国史) 第2部 原発事故被災者だから⾒える視点と法の役割 講演3「事故から被った被害と避難の正当性 〜『被ばくからの⾃由(避難の権利)』の確⽴を求めて〜」 森松明希⼦(東⽇本⼤震災避難者の会 Thanks & Dream 代表/ 原発賠償関⻄訴訟原告団代表) 講演4「原発事故被災者の権利を守るための司法での闘い」 井⼾謙⼀(弁護⼠/⼦ども脱被ばく裁判弁護団⻑) 第3部 コメントと討論 コメント1 ⼭内知也(神⼾⼤学⼤学院 … Continue reading

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**南相馬市立総合病院における白血病・がんその他の疾患推移 (2) via 渡辺悦司**

  **現在、南相馬市立総合病院は、ここに示された数字の正確な意味を問われています。病院側の発表があり次第、このサイトにも掲載する予定です。** 井戸謙一 October 7 at 3:01 AM ·  (重要・拡散希望)衝撃のデータが出てきました。私たちは、フクシマが、住民に健康被害が拡がったチェルノブイリのようになる恐れがあるのではないかと心配していました。しかし、国も福島県も、小児甲状腺がんを除き、健康調査をしてきませんでした。この度、南相馬市議会議員の大山弘一氏が南相馬市立総合病院から病名ごとの患者数推移のデータの提供を受けました(医事会計システムから主傷病名を抽出したもの)。事故前の平成22年度と平成29年度を比較すると、なんと、成人の甲状腺がんが29倍、白血病が10.8倍、肺がんが4.2倍、小児がんが4倍、肺炎が3.98倍、心筋梗塞が3.97倍、肝臓がんが3.92倍、大腸がんが2.99倍、胃がんが2.27倍、脳卒中が3.52倍です。確かにデータ数は多くはなく、一病院のデータだけから全体の傾向に短絡するのは注意が必要です。周辺の医療機関の閉鎖や規模の縮小、住民の高齢化、津波や原発事故に伴う心身の疲れや精神的ストレスなどの影響も検討するべきです。しかし、同病院の外来患者数は、平成22年度の82954人と比較し、平成29年度は81812人で決して増えていません。南相馬市の65歳以上人口は、平成22年が18809人であったのに対し、平成27年は18452人で、これも増えていません。またストレスは、初期の方がより深刻だったと思われますが、患者数は、この7年間、一貫して増え続けています。私たち、子ども脱被ばく裁判弁護団は、次回口頭弁論期日(10月16日)にこの証拠を提出して、問題提起をする予定です。   【原発事故後の白血病・がんなどの疾患推移】 (総合病院事務課提供、2018年) [以下の表はクリックで拡大] *小児癌は脳腫瘍、神経芽腫、腎臓癌等   ◇OurPlanet-TV南相馬の患者データ〜裁判で証拠提出へ 南相馬市では原発事故後、人口も病床数もともに半減した。南相馬市立総合病院の入院及び外来患者数も、2010年度には約6万2000人にのぼったが、2015年には5万人以下に減っている。このため、市内の病院の減少が、市立病院の患者数増加に直結しているとは考えにくいと弁護団は指摘する。[…] 井戸謙一弁護団長は「この裁判の最大の争点は、今の福島の被曝環境が子供の健康にリスクがあるのかないのか。しかし、国や福島県が健康調査を怠っているため、県民健康調査の甲状腺検査の結果以外には、事実が出てこず、大変もどかしい思いをしていた。」とした上で、「ようやく事実の一端を示すデータが出てきた。これを裁判に提出して問題提起をしたい。」と意義を語る。今後、南相馬市以外の市町内の総合病院の患者数の推移も調査して、明らかにするよう求める方針だ。[…]  ◇大山弘一議員 南相馬市議会一般質問 (2018年9月12日) https://www.youtube.com/watch?v=WpjXc9KycC8 ◇このデータの英訳はこちら ◇Part 1の日本文と英文    

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「脱原発へ社会運動を」 再稼働反対、京都で市民集会 via 京都新聞

九州電力川内原発(鹿児島県)や関西電力大飯原発(福井県)の再稼働手続きが進むなか、再稼働に反対する市民集会が8日、京都市下京区のキャンパス プラザ京都であった。金沢地裁で2006年、北陸電力志賀原発2号機の運転差し止め判決を下した当時の裁判長の井戸謙一弁護士らが講演した。 井戸弁護士は現在、京都地裁で係争中の大飯原発運転差し止め訴訟で、原告側弁護団に加わる。この日はビデオを通して金沢地裁判決の意義について「原告側に 危険性の立証責任を負わせる従来の判決と異なり、危険性がないことの立証を被告側に求めたこと」と指摘。東日本大震災で事故の可能性は否定できなくなった とし、「電力会社の経営安定やもうけ、核兵器所有のポテンシャル(能力)を維持したい一部の者の野望のために生命や健康を差し出すことはできない」と訴え た。 続いて、原告側弁護団の川中宏弁護士が登壇して裁判の進行状況を説明し、「裁判官の背中を押すことが何より重要だ」と話した。 続きは 「脱原発へ社会運動を」 再稼働反対、京都で市民集会

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「安全神話崩れた」=志賀差し止め判決の元判事 via 時事ドットコム

関西電力大飯原発3、4号機の再稼働差し止めを命じた21日の福井地裁判決を受け、金沢地裁の裁判長として2006年、北陸電力志賀原発2号機(石川県 志賀町)の運転差し止めを命じる判決を言い渡した井戸謙一弁護士は、「原発事故が現実性のある問題だと認められた。今後の裁判所の対応も変わるだろう」と 福井地裁の判断を評価した。 井戸氏は、志賀原発差し止め判決を出した当時を、「原発の危険性を訴える人はごく一部で、国策に正面から抵抗する判 決には勇気を要した」と振り返った。「上級審が一審判決を維持する可能性は低い」と思っていたが、二審の名古屋高裁金沢支部と最高裁は予想通り、運転差し 止めを認めなかった。 東京電力福島第1原発事故で状況は一変。井戸氏は「原発事故はあり得ないという安全神話は崩れた」と指摘する。 続きは「安全神話崩れた」=志賀差し止め判決の元判事 当サイト既出関連記事:大飯原発3・4号機の再稼働差し止め命じる 福井地裁 via 朝日新聞

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ふくしま集団疎開裁判、仙台高裁棄却に関しての井戸謙一さんの見解 via 竹野内真里ファイル

井戸謙一さんは、2006、志賀原子力発電所2号原子炉運転差止請求事件で、住民側の運転差止めの主張を支持する判決を出した、正義の裁判官さんです。全国の裁判官がそうであれば、原発震災など起きなかったのです。マスゴミがニュースにしないので知られていませんが、ほとんど各地の原発で裁判は起きているのですよ!!! 以下転載**************** 皆さん  この決定は,一言で言えば,肩すかし決定です。  この決定の却下の論理は, ① 子供が福島に住み続けるのであれば,学校での教育活動を差し止めても,年1ミリシーベルト以上の被曝をするから,今の学校での教育活動を差し止める権利がない(差し止めても意味が無いということ) ② 子供が福島から自主避難するのであれば,その地での公教育を受ければいいから,その地で郡山市が教育活動をすることを求める権利がない。 というものです。  どこか,理屈がねじ曲げられている感じですね。  私達が主張していたのは,教育の義務を負っている行政が,その責任で,子供たちを避難させるべきだというものでした。 これについては,全く答えていないことがよく分かります。[…] しかし,この決定にはみるべき点があります。  継続的な低線量被曝が子供に与える危険について,正面から判断し,「児童生徒の生命,身体,健康について由々しい事態の進行が懸念される」と結論づけた点(A)です。この決定は,100ミリシーベルト以下では安全だとか,文科省が20ミリシーベルト以下は大丈夫と言ったことなどは全く言及していません。  他方で,この決定は,上記の明快な結論の後に,一転,ぐだぐだと述べた上に,「その生命,身体,健康に対しては・・現在直ちに不可逆的な悪影響をおよぼす恐れがあるとまでは証拠上認め難い」とも述べています(B)。(A)と(B)は全く論調が異なります。内容的には梦中しています。これは,3人の裁判官の間で厳しい議論の対立があったことを推測させます。  裁判所が,一つの判決の中で矛盾したことを書くことは原則としてありません。おそらく,低線量被曝の危険性が大きいことを正面から書くべきだという意見の裁判官と,書く必要はないという裁判官の間で意見の対立が有り,双方が納得する文章を作ることができなかったので,両者の文章を書くことで妥協が図られたのだろうと推測します。[…] 形式的には負けましたが,実質的に獲得したことに着目すべきだと思います。裁判所が,「児童生徒の生命,身体,健康について由々しい事態の進行が懸念される」と決定の中で明言したのです。この認識は,私達と同じです。このことは,これからの運動の大きなて梃子になりえます。そして,梃子にしなければなりません。 全文はこちら。 ◇関連記事 「狐につままれたような「ふくしま集団疎開裁判」高裁決定

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考・原発 私の視点 井戸謙一 via 中村隆市ブログ(西日本新聞)

金沢地裁裁判長として2006年3月、北陸電力に志賀原発2号機(石川県志賀町)の運転差し止めを命じた。「電力会社の想定を超えた地震によって原発事故が起こり、周辺住民らが放射線被ばくする具体的可能性がある」と認めた判決から5年。福島第一原発事故が起きた。 「いろんな思いがあり一言では言えないが、現実的なリスクがあると思って差し止め判決を出したわけだし、そのリスクは全国の原発にもある。一方で、 事故を起こさず廃炉を迎えるのではないかとの思いもあった。恐れていたことが現実になってしまった。自分の甘さを思い知らされた」 「大阪高裁の裁判官室で揺れを感じ、次の日はテレビにかじりついた。原発が爆発したときは、建屋だけとは思わず、首都圏は人が住めない、放射能が大量にやってくると覚悟した。政府は事故対応にもたつき、国民を放射能から保護することもできず、ほったらかしにした。こんな国だったのかと衝撃を受けた」 続きは考・原発 私の視点 井戸謙一

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TBSが放映~唯一の原発差し止め判決を出した井戸謙一元裁判長

唯一原発差し止め判決を出した金沢地裁の井戸謙一元裁判長をTBSがインタビューし、井戸元裁判長の肉声が4月27日のTVニュースで紹介されました。 彼の第一審の判決「可能性として、外部電源の喪失。非常用電源の喪失。さまざまな故障が同時に。多重防護が有効に機能するとは考えられない」こそが真理だったのです。 続きはTBSが放映~唯一の原発差し止め判決を出した井戸謙一元裁判長

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