原発避難の福島、新入生ゼロ見通しの小学校も 郷里を学ぶ大切さ訴える via 日本経済新聞

東 京電力福島第1原子力発電所事故で、避難先の仮校舎で授業をしている福島県の小学校で新入生数が低迷している。浪江町と南相馬市の計3校で今春の入学者は ゼロの見通しで、警戒区域の富岡町などでも新1年生は激減。郷里の将来を考える授業など独自の取り組みで児童確保に取り組む学校がある一方で、統廃合に踏 み切る学校も出ている。

 「ここに風力発電所を造ろう」「浪江タワーがほしい」。今月12日午後、福島県二本松市の廃校に元気な声が響いた。

(中略)

南相馬市の市立真野小も現時点で新1年生の入学予定はない。校舎と体育館が津波の被害を受け、1.5キロ離れた鹿島小の敷地に仮設校舎を建てて授業を行っている。児童数は震災前の75人から52人に減った。

 昨年11月に市教育委員会が真野小学区内の保護者に実施したアンケートでは、回答者の38%が今後は学区外に住むと回答。市教委は「単独での存続は困難」と判断、早ければ来年春にも鹿島小と統合する方針だ。

 同市では旧警戒区域にある市立鳩原小も新入生はゼロの見込み。震災前に65人いた児童は、新年度は18人にまで減るといい、市教委の担当者は「放射能の不安が続けば、学校の存続も危うくなりかねない」と明かす。

 葛尾村唯一の村立葛尾小も厳しい。事故後は休校が続き、今春、仮校舎で再開するが、新1年生は1人だけ。全校児童も14人と震災前の60人 には及ばない。村教委は仮設住宅などに保護者らを訪ね、学校再開を訴えたが効果は限定的。松本忠幸教育次長は「避難先で友達ができた子も多いのだろう」と 話す。

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