オバマ大統領の2期目の国家安全保障チームはまだ完全には揃っていないが、すでに最初の危機に直面している。多くの報道によると、北朝鮮が近いうち に3度目の核実験を行うという。昨年12月の弾道ミサイル発射に続くこうした報道は、北朝鮮政府がじきに実践的な核兵器能力を取得するかもしれないという ことを示唆している。
米国政府はもはや好ましい選択肢が残っていないということを認めるべきだ。長年に 及ぶ脅し、はったり、駆け引き、あめと鞭を用いたやり取りでわかったのは、北朝鮮は外交交渉において米国よりも抜け目がないということだけである。援助物 資の量がどれほどであれ、北朝鮮政府がそれと引き換えに核兵器プログラムの中止を真剣に検討するとは思えない。米国の対北朝鮮政策は失敗に終わり、同国が 今や事実上の核武装国になってしまったことは明らかである。
オバマ大統領の国家安全保障チームには、北朝鮮が核武装国となったということを宣言して次の世代の方向性を定めるだけの勇気があるのだろうか。国 務長官に就任したばかりのジョン・ケリーと近いうちに国防長官の任に就くチャック・ヘーゲルの両氏は、北朝鮮に対する米国の安全保障政策が他の核武装国に 対するのと同じぐらいの考慮を与えながら導かれていくということを表明すべきである。
これは、北朝鮮が米国やその同盟国に対して大量破壊兵器を使用するという戦争行為に出た場合、米国は金正恩政権を消滅させるために圧倒的な反撃を 加えるということをはっきりと宣言することを意味する。米国政府は北朝鮮政府とのこれ以上の非核化交渉を中止すべきだが、金政権による人権侵害がなくなれ ば定期的に外交的な話し合いに応じる用意があるということも公にすべきだろう。
[...]
こうした政策は韓国と日本で大きな懸念を呼ぶだろうが、そのためにもケリー国務長官とヘーゲル氏は、米国は北朝鮮の封じ込めに動こうとしていると いうこと、その侵略行為に対しては素早く対応するということをはっきりさせなければならない。米軍が縮小している時代にこれを信じるのは難しいかもしれな い。しかし、こうすることで、米国が次の交渉ではついに断固たる態度を取ると主張しながら日本政府や韓国政府を失望させ続ける事態よりも、うまくいくかも しれない。
[...]
ケリー国務長官とヘーゲル氏は交渉の行き詰まりと決別し、北朝鮮を実際の通りの脅威として捉えることで、その任期のスタートを切ることができる。 その結果、米国の同盟国が抱いている疑念を払拭できるばかりか、北朝鮮の態度を変化させる可能性すらある。北朝鮮はまだ、米国の同盟国のいかなる合同作戦 に対しても核攻撃ができないので、この新しい時代においては、勇敢さの大切な部分は思慮深さだと判断するかもしれない。そうなれば、北東アジア安定回復に 向けた大きな一歩となるはずだ。
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恐ろしい発想です。北朝鮮が核武装国であると認めることがなぜ「圧倒的な反撃を加える」実力行使につながるのでしょうか。アメリカ自身が長年主張してきた核抑止論に根本的に矛盾しているのではないでしょうか。