安全対策がおざなりにされる大飯原発再稼働――高線量防護服10着で足りるのか via Blogos

(抜粋)

八木社長の自信にあふれる言葉と裏腹に、報告書は安全対策に疑問符のつく記述が並ぶ。福島第一原発の敷地内には、数時間その場で作業しただけで死 に至るほどの高放射線区域があり、高線量対応防護服の着用が不可欠である。しかし、大飯原発に配備にされた高線量対応防護服は、わずか一〇着。しかもカタ ログ上の放射線遮蔽能力は約二〇%しかなく、形状がベストのため、頭や手足の部位の被曝は避けられない。

高線量対応防護服は何着くらい必要か。福島第一原発の事故発生時から今年四月までの約一年間に内部被曝と外部被曝の合計が一〇ミリシーベルトを超 えた作業員は七四二〇人。このうち緊急被曝限度(一〇〇ミリシーベルト)が適用される特定高線量作業従事者の中で二四二人が五〇ミリシーベルトを超えた (五月三一日、東京電力発表)。事故現場から判断すると、高線量対応防護服は少なくとも一〇〇着以上は必要だろう。一〇着で足りるとする関西電力の方針で は、事故が発生した際、作業員に無用な被曝を強いることになる。

原発の炉心や使用済み燃料ピットの崩壊熱除去のための給水に必要な消防ポンプの燃料保管についても問題がある。燃料のガソリンは、軽量鉄骨の平屋 建物内に保管してあり、関西電力は「地震で倒壊してもガソリンドラム缶が損傷して使用不可能になることはない」と主張している。保管庫の倒壊でガソリンが 漏れ出して火災が発生、消防ポンプの燃料を失うことで炉心や燃料ピットが冷やせなくなるのは「想定外」のようだ。

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