この国と原発:第4部・抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー via 毎日jp

日本の原子力開発は、政・官・業・学が密接に連携して進められてきた。源泉となっているのは、世界的にも突出した巨額の原子力関係予算だ。長年にわたって、原発立地対策や核燃料サイクルをはじめとする研究開発に潤沢な資金を提供し、電力会社や原子力関連企業、大学の活動を支えてきた。一方、「政」には電力会社や労働組合側からの献金が流れ込む。「原発推進体制」を構成する4者の間の「原子力マネー」の流れをまとめた。

政府は12年度予算案に、原子力関係分として4188億円を盛り込んでいる。原子力政策見直しの結果が出ていないという事情はあるものの、11年度(4236億円)に比べ1・1%減と、東京電力福島第1原発事故を経てもほとんど変わっていない=図<上>。従来の研究開発費は圧縮されたが、原発の安全や事故対策名目で研究費が増額されたためだ。

 研究開発費は前年度比13・5%の減。中でも、昨年11月に行われた提言型政策仕分けで「存続の是非を含め抜本的に見直すべきだ」とされた「もんじゅ」を中心とする高速増殖炉サイクル研究関連予算は25・4%減となった。だが、それでも300億円が計上された。

 一方、安全・事故対策予算は前年度比2・6倍と大幅増の783億円。重大事故を防ぐ研究や、最長40年かかるとされる廃炉のための技術開発費用などが盛り込まれた。4月に環境省の外局として新設される原子力安全庁(仮称)の予算は504億円だ。

 12年度の原子力関係予算について、NPO法人「原子力資料情報室」の西尾漠・共同代表は「高速増殖炉の予算減で『今までいかに無駄遣いしてきたか』は浮き上がった。しかし、野田政権が原子力政策を変えていこうという姿勢は見えてこない」と話す。

続きは この国と原発:第4部・抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー(その1)
この国と原発:第4部・抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー(その2止)

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