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「福島第一原子力発電所事故対応への緊急提言」の提出について

兵庫県震災復興研究センターが福島第一原子力発電所の事故対応への提言を提出されました。市民のML(CML)からの情報です。転送・転載歓迎とのことなので、以下に掲載します。

2011年3月31日
緊急災害対策本部           本部長    :内閣総理大臣 菅  直人様
被災者生活支援特別対策本部 本部長    :防災担当大臣 松本  龍様
同                     本部長代理:総務大臣     片山 善博様
同                     副本部長  :官房副長官   仙谷 由人様
経済産業大臣           海江田万里様
原子力安全・保安院院長   寺坂 信明様
原子力安全委員会委員長 班目 春樹様
東京電力株式会社社長   清水 正孝様
各党・政府震災対策合同会議参加の国会議員各位
被災自治体の知事・市町村長各位
全国の都道府県知事・市町村長各位

「福島第一原子力発電所事故対応への緊急提言」の提出について

この度の東日本大震災〔3月11日(金)午後2時46分発災、マグニチュード9.0〕の犠牲者のご冥福をお祈りしますとともに、被災地と被災者のみなさま方に心からお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い救援・復旧・復興を願う次第です。
16年前の阪神・淡路大震災以来、調査・研究、政策提言を積み重ねてきました兵庫県震災復興研究センターは「東日本大震災の被災者救済、避難・仮設居住に関する第1次提言」(3月22日)に引き続き、本日(3月31日)、別紙の通り「福島第一原子力発電所事故対応への緊急提言」をまとめましたので、提出致します。
つきましては、本提言の速やかな実現につき、ご検討をお願い申し上げます。

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2011年3月31日

福島第一原子力発電所事故対応への緊急提言

兵庫県震災復興研究センター

東京電力(東電)は東北地方太平洋沖地震の前、同社HPで「過去最大の津波を上回る、地震学的に想定される最大級の津波を数値シミュレーションにより評価し、重要施設の安全性を確認しています。また、発電所敷地の高さに余裕を持たせるなどの様々な安全対策を講じています」と、万全の津波対策を表明していました。ところが福島第一原子力発電所はこの度の地震津波でブラックアウトし、冷却機能喪失という重大事故を引き起こしました。しかもその後の緊急対応は後手、後手の場当たり対応に追われ事故状況をますます深刻化させ、地震発生から20日が過ぎ、放射能汚染は陸海空域に広がる中で、事故の状況は一向に収束する方向が見え
てきません。
このような絶望的危機に陥りかねない事態を引き起こした東電の責任は重大だと言わねばなりません。しかし今は東電の責任を云々している時ではなく、危機的事態をいかに収束させるかです。最悪の事態回避を願って、以下のことを緊急提言致します。

1.国は先に立ち上げた対策チームに的確・迅速な指揮権限を持たせ、機動力をもった対策チームにすること。また、東京電力をその指揮下におくこと。この間の推移をみれば、東電および原子力安全・保安院の危機管理能力への疑問は増幅するばかりである。東電は対策チームの指揮下に入り、その指示のもとに、持てるすべてを投入して事態収束作業に専念する。なお、対策チームは、原発メーカーの重用を図ることも重視すべきである。

2.すべてに優先して、一刻も早く安定した循環冷却機能を回復するのに全力を投入すること。建屋地下やトレンチの放射性滞留水の早急かつ慎重な除去ももちろん重要であるが、いま万難を排して優先すべきは、圧力容器と使用済み燃料保管プールの循環冷却機能の回復である。それなくして事故の収束はもちろん、避難解除の見通しも放射能汚染浄化の展望も見えてこない。

3.冷却機能の回復方策については、原子炉建屋地下既設冷却設備復旧にこだわらず、たとえばタービン建屋の地上フロアあるいは建屋外部など、作業可能な放射線量率の場所に応急の循環冷却設備をつくり、これと蒸気・復水・給水管など圧力容器につながる配管を活用するといった別方策を検討すること。

地下に設備されている冷却設備の復旧にこだわっていては、時間を空費する恐れがある。その復旧のためには、大量の高濃度放射性滞留水を除去しなければならず、何日もかかって除去したからといって、海水や放射性滞留水に冠水していて復旧できる可能性は小さく、たとえ復旧しても、これまでの海水注入で何トン・何十トンという大量の塩分が圧力容器内に溜まっており、その塩分で配管系統は閉塞し、水が流れない可能性が大きい。最悪の事態に至るまで残された時間は多くない。従って、上記のような応急手段、あるいはもっと別の手段があればそれの構築に一刻も早く取りかかるべきである。

4.3月30日、経済産業大臣と原子力安全・保安院が出した原発事業者に対する「緊急安全対策」の指示に止まることなく、根本解決に向けての施策を追求すること。

「波により交流電源供給、海水利用原子炉冷却機能、使用済燃料貯蔵槽冷却機能すべてが喪失した場合の緊急安全対策」として指示したものだが、その内容は極めて限定的である。すなわち、

①今回のような非常事態には、迅速・的確な緊急対応能力を持つ人的体制が不可欠だが、今回の事故で明らかになった東京電力や原子力安全・保安院の能力欠如に対する抜本改革に触れていない。
②災害事象を津波に限定している。
③指示している原子力安全保安院の具体策は、つまるところ「電源車と消防車を活用せよ、そのための訓練をせよ」と言っているだけと読み取れる。

これでは、この度の事故で行ったおおわらわの対応策を追認し、これからは遅滞なくそれができるようにせよ、と言っているに過ぎない。従って、今回の指示はとりあえずの一歩であって、引き続き第二、第三と根本解決に向かう施策が追求されなければならない。

5.国内既設諸原発を総点検するとともに、建設中・計画中原発は中止すること。

(1)総点検では、とくに非常用冷却システム、残留熱除去システム、電源設備、冷却用海水の取放水設備、送受電設備などの耐震・耐津波・耐洪水・耐土砂崩れなどにかかわるハード面、および災害発生時の緊急対応体制などソフト面を点検し、堅牢化、冗長化、より安全な設置位置、緊急対応体制の立て直しなど、安全対策を早急に実施し、それらの点検と実施対策の結果を公表すること。
(2)国は、点検と安全対策の審査を実施するための関連諸分野の専門家からなる組織を原子力安全・保安院と切り離して設置して、安全性を審査して公表すること。
(3)福島第一原発など旧型BWR(沸騰水型軽水炉)については、地震や津波対策だけでなく、原子炉自体の安全性の観点から、早急に廃炉の取り組みを進めること。

以 上

■兵庫県震災復興研究センター■
ホームページ:http://www.shinsaiken.jp/

Posted in *日本語.

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2 Responses

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  1. 大寺 勉 says

    チェルノブイリ原発事故の放射線被害で、白血病、甲状腺ガンなどに、60年前、アメリカのシャーウッド・ローレンス博士が、発見・発明の『トランスファー・ファクター』が功を奏して、ロシア・アカデミーが公認しました。
    日本では、昭和55年、大阪大学総長・山村雄一、北大の松本脩三ら8人の研究論文を厚生省に提出しています。そのご、東北大学、千葉大学、和歌山大学、慶応義塾大学などで、研究され、効果を挙げています。、
    これは、『牛の初乳』と『鶏卵』から、抽出に成功し、特許はユタ州に本社を置く、4Life社が保有し、世界50カ国で使用されています。天然物なので、化学薬品のような、副作用はありません。
    ガンの末期がこれで、救われています。インフルエンザ、破傷風などの感染症にも効果があります。
    日本の災害は、地震、津波、原発事故と3拍子揃い、最悪です。しかし、ピンチは、チャンスです。
    これは、国難を救います。4Life社は、便宜を図りたいと、申しています。

  2. 松原 邦彦 says

    私は「福島第一原子力発電所事故の収束の方策」を提案をしています。
    参考にして見てください。

    http://www2.marukotv.jp/~cil/ed-info/atomics/fukushima.htm

    私は現役時代にBWRのさまざまな事故解析をやってきました。炉心崩壊を含む事前の
    事故解析はかつて「安全解析所」で国の予算を使ってかなり行われてきましたが、
    それらの結果を踏まえた事前の対策がなされていなかったことは誠に残念です。



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